シャンプー選びで迷っていませんか?
「シャンプーの裏面を見ても何がなんだかわからない!!」そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。ドラッグストアやバラエティショップに並ぶ数々のシャンプーボトル。パッケージは魅力的でも、裏面の成分表を見ると、カタカナや化学名がずらりと並んでいて、どれを選べばいいのか分からなくなってしまいますよね。
実は、シャンプー選びにおいて成分表を正しく読み解くことは、健やかな髪と頭皮を保つための第一歩なのです。今回は、美容のプロの視点から「シャンプーに入れてほしくない成分BEST3」をご紹介します。この3つの成分を避けるだけで、髪や頭皮のトラブルが改善される可能性が高まります。
成分表の基本的な読み方を知ろう
本題に入る前に、まずは成分表の基本的なルールを理解しておきましょう。実は、化粧品の成分表示には法律で定められたルールがあります。基本的に、配合量が多いものから順番に記載されているのです(ただし、1%以下の成分については順不同で記載してもよいとされています)。
このルールを知っていると、シャンプーの成分表の1番目は「水」か「精製水」であることが理解できます。シャンプーの大部分は水分で構成されているため、これは当然のことなのです。最近話題の泡立たないクリームシャンプーなどは別として、一般的な液体シャンプーはこのパターンに当てはまります。
そして重要なのが、その後の2番目以降に記載されている成分です。特に2番目から5番目くらいまでに記載されている成分は、シャンプーの性質を大きく左右する洗浄成分であることが多く、髪や頭皮への影響も大きいのです。
では、避けるべき成分のランキングを発表していきましょう!
第3位:オレフィン(C14-16)スルホン酸Na
この成分の特徴
いきなり長ったらしい名前で申し訳ありません。この「オレフィン(C14-16)スルホン酸Na」は、数年前から多くのシャンプーに配合されるようになった比較的新しい洗浄成分です。
この成分の最大の特徴は、脱脂力が高く洗浄能力が強いということ。さっぱりとした洗い上がりが好みの方には良いかもしれませんが、頭皮や髪には負担になる可能性が高い成分なのです。
どんな人は特に注意すべき?
特に以下のような方は、この成分が多く配合されているシャンプーを避けることをおすすめします。
- 頭皮が敏感で、シャンプー後にかゆみを感じやすい方
- 頭皮が乾燥しがちで、フケが出やすい方
- 髪のパサつきが気になる方
- カラーやパーマをしていて、ダメージが蓄積している方
成分表での位置に注目
ただし、この成分について少し補足があります。成分表の4〜5番目以降、つまり少量しか配合されていない場合は、洗浄力のサポート的な役割として使われているので、それほど神経質にならなくても大丈夫です。
問題なのは、「水」の次、つまり成分表の2番目や3番目に記載されている場合です。この位置に書かれているということは、シャンプーの中でも多く配合されているということ。つまり、比較的洗浄力が強めなシャンプーだと判断できます。
もし今お使いのシャンプーでこの成分が上位に記載されていて、髪のパサつきや頭皮のかゆみなどが気になっている場合は、シャンプーを変えることを検討してみてください。
第2位:ラウレス硫酸Na
なぜ多くのシャンプーに使われているのか
「ラウレス硫酸Na」という名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。実は、市販の有名シャンプーの多くにこの成分が配合されています。
その理由は、比較的安価に製造できるから。洗浄成分としては昔から使われており、コストパフォーマンスが良いため、多くのメーカーが採用してきました。しかし、安価であることと髪や頭皮に優しいかどうかは、まったく別の問題なのです。
脱脂力と刺激性の高さが問題
この成分の問題点は、脱脂力と刺激性がともに高めであることです。必要以上に油分を取り除いてしまうため、以下のようなトラブルの原因になる可能性があります。
- 髪のパサつき
- 頭皮の乾燥
- かゆみや赤み
- カラーの色落ちが早い
- 頭皮の皮脂バランスの崩れ
特に、頭皮は必要な皮脂まで取り除かれてしまうと、逆に皮脂を過剰に分泌してしまうことがあります。「シャンプーしているのに夕方には頭皮がベタつく」という悩みを持つ方は、もしかしたら洗浄力が強すぎるシャンプーを使っているのかもしれません。
配合されている場合の対処法
この成分は、成分表の順番に関係なく、入っているシャンプーを使っている場合は変えてあげた方が良いでしょう。ただし、すぐに新しいシャンプーを購入できない場合や、まだ残っているシャンプーを使い切りたい場合は、以下の点に注意してください。
- シャンプー後は特に念入りにすすぐこと
- 洗い残しがないように、最低でも2〜3分はすすぐ
- 頭皮に成分を残さないことで、多少は刺激を緩和できる
成分を頭皮や髪に残さないことで、少しでも悪影響を減らすことができます。
第1位:ラウリル硫酸Na
最も避けたい洗浄成分
堂々の第1位は「ラウリル硫酸Na」です。この成分が入っているシャンプーは、正直なところおすすめできません。特に、家で毎日使うシャンプーとしては避けた方が良いでしょう。
美容室では、お客様の髪がシリコーンや過剰な油分でベタついている場合に限り、一時的に使用する美容師さんもいるかもしれません。しかし、それはあくまで特別な状況下での使用です。
洗浄力の強さがもたらす悪影響
この成分の問題は、かなり強い脱脂力と刺激性があることです。毎日使い続けると、その強すぎる洗浄力のせいで以下のような悪影響が出る可能性が高くなります。
- 髪が著しくパサつく
- カラーの色持ちが極端に悪くなる
- 頭皮の保護機能が低下する
- 髪のキューティクルが傷む
- 頭皮トラブルが慢性化する
実は、この成分に似た洗浄成分は食器用洗剤にも使われているのです。油汚れをしっかり落とす食器用洗剤と同じような成分で毎日髪を洗っていると考えると、少し怖くなりますよね。
髪や頭皮は、食器のように強い洗浄剤で洗う必要はありません。むしろ、優しく洗うことで、髪本来の美しさや頭皮の健康を保つことができるのです。
例外:硬水地域での使用について
ここまで避けるべき成分について解説してきましたが、実は例外もあります。海外などの「硬水」地域では、水に含まれるミネラル分が多いため、強めの洗浄成分でないと泡立たないという事情があります。
硬水地域に住んでいる方や、海外旅行中などは、状況によってはこれらの成分が配合されたシャンプーを使わざるを得ないかもしれません。
しかし、日本の水道水は基本的に「軟水」です。軟水の環境では、こうした強力な洗浄成分は必要ありません。優しい洗浄成分のシャンプーでも十分に泡立ち、汚れを落とすことができるのです。
まとめ:今日から始められるシャンプー選び
いかがでしたか?まずは今回紹介した3つの成分を意識していただくだけで、髪や頭皮の状態が変わってくると思います。
特に重要なのは、第1位の「ラウリル硫酸Na」と第2位の「ラウレス硫酸Na」です。この2つだけでも気をつけて避けるようにしてみてください。
シャンプー選びは難しそうに感じるかもしれませんが、まずはこの一歩から。今日、家に帰ったら、お風呂場のシャンプーボトルの裏面をチェックしてみてください。そして、もしこれらの成分が入っていたら、次回のお買い物では成分表をしっかり確認して、髪と頭皮に優しいシャンプーを選んでみましょう。
あなたの髪と頭皮が、より健やかで美しくなることを願っています!
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